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08/10/23
3.人が手をあわせるもの
栗ちゃん
仮に一千万でできると思ったら、
西山さん
二千万ぐらいつけちゃう。
栗ちゃん
実際は、それが断り状なんですね。

この仕事に二千万つけたら、

西山さん
こないから。
栗ちゃん
見積もりでうちが負けて、
スマートに断ってもらえるだろう。
と思って出すわけですね。
西山さん
そう。

言葉で返されるより、暗黙のうちに、
こっちも断り、向こうも断りで。

それでも、
こっちへどうしても頼みたい人は、

「西山さん、ところでお宅の見積もり見ると
他から比べると高いんだけど、
お宅で是非やってもらいたいんだけど、
もう少し勉強にならねぇか」
って言えば、

「わかりました」って。
栗ちゃん
意外にそういう
西山さん
そういうもんだよ。
栗ちゃん
意外にっていうか、
最近の商売の常識でいくと、
意外にってことなんだろうけど、

ホントはそういうことなんでしょうね。
西山さん
そうだよ。

納得のいかない仕事したくないしさ、

いやな坊主の仕事なんかしたくないよ。
生臭坊主のさ、葬式坊主の仕事なんか。

金要求するような、
こうやって袖上げてさ(笑)

sodeagetesaIMG_5696.jpg


栗ちゃん
(笑)そうですね。

でもそうやって、
仮に倍つけても気に入られちゃうと、
西山さん
その場合は、
こっちから勉強させてもらいますね。

納めるとき引くとか、
「思いのほか仕事がはかどって安くできました」
とか、そういうことだよね。

見積もり出しといて、吹いたから、
最初から、
値を下げってちゃうとかじゃなくてさ。

「思いのほか、
最初の見積もりの時より思うと
比較的、仕事も順調にはかどりまして」
って。
栗ちゃん
下げるのにも粋なやり方があります。
西山さん
そういうこと。

souiukotoIMG_5700.jpg


栗ちゃん
昔の商売って、
みんなそんな感じだったでしたか?
西山さん
そうじゃないかな。
仕事を見てからお金下さいとかね。

職人がそういう肌できたんだから。
私の腕を見てから手間を決めてください。
栗ちゃん
「お代は見てのお帰り」
みたいなとこがあったわけだ。
西山さん
そうそう。
栗ちゃん
お客さんの方も、
ちゃんと分かってるから、
仕事なりのお代がくるわけですね。


そこの信頼関係が成り立ってないと、

仮に、この2008年にそれをやったら、
ちょっと怖いですよね。
西山さん
そうだね、ちょっとね。

自分のの信念で媚は売らないのと、
ぺこぺこして手こすってとか、

営業マンじゃないんだから。


職人の感覚でやってるから、
だから、気に入ってくれて、
仕事さしてくれるなら、やりましょう。
という事でやってるからね。

私の方で仕事を吟味して、手間かけて、
キチッとやるということなんだけども。

じゃなきゃできないよね、
仕事なんか。
栗ちゃん
そうですよね。
西山さん
自分もそうなんだけど、
職人に仕事を頼む場合、
職人とまず会って、
その人柄を見るんだよ。

hitogarawomirunndayoIMG_5721.jpg


栗ちゃん
仕事を頼んでも大丈夫な人かどうか。
西山さん
心が綺麗じゃなきゃ。

ましてや、人が手をあわせるものだけに。
栗ちゃん
そこは!!そうですよね。
人が手をあわせる。
西山さん
そう、それに対してさ、
感謝したり、お願い事をしたりするでしょ。
栗ちゃん
そうですね。
西山さん
私がお仏壇を買ってもらって
納める時には、

帰り際にお線香を立てながら、
「いい所に片付いてよかったな」
と言って帰るんです。

わが子を嫁にやるようなもんでさ、
栗ちゃん
そうなんですか。

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